icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina52巻7号

2015年06月発行

文献概要

特集 心不全クロニクル—患者の人生に寄り添いながら診る 入院管理:速やかに血行動態を改善する 【移行期:体液過剰を整える】

体液過剰発症の機序—RAA系などの体液性因子の亢進

著者: 吉村道博1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学内科学講座循環器内科

ページ範囲:P.1072 - P.1074

文献購入ページに移動
ポイント
●心不全では交感神経やRAA系が活性亢進しており,RAA系ではアンジオテンシンⅡのみならずアルドステロンが重要である.
●心不全では,交感神経やRAA系に対抗するために,心臓からナトリウム利尿ペプチド(ANP,BNP)が分泌される.血漿BNP濃度は心不全の生化学マーカーとして利用できる.
●心不全の治療においてはホルモンのバランスを整えることが重要であり,特にACE阻害薬,抗アルドステロン薬,β遮断薬は生命予後を改善させる.

参考文献

1)向山政志:レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系.中尾一和(編):最新内分泌代謝学,診断と治療社,pp 37-44, 2013
2)日本循環器学会(編):慢性心不全治療ガイドライン,2010 http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf(2015年2月閲覧)
3)本郷賢一,吉村道博:循環器薬の作用機序.矢崎義雄(編):内科学,第10版,朝倉書店,pp 397-402, 2013
4)日本心不全学会:血中BNPやNT-proBNP値を用いた心不全診療の留意点について,2013 http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/bnp201300403.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?