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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻8号

2015年07月発行

特集 自信がもてる頭痛診療

まずは見逃してはならない危険な二次性頭痛を診る

椎骨動脈解離・脳静脈血栓症とはどのようなものか

著者: 菊井祥二1 竹島多賀夫1

所属機関: 1寿会富永病院神経内科・頭痛センター

ページ範囲:P.1282 - P.1285

文献概要

ポイント
●椎骨動脈解離と脳静脈血栓症による頭痛は,ともに国際頭痛分類第3版β版の「6.頭頸部血管障害による頭痛」に分類される.
●ともに雷鳴頭痛の原因疾患であり,頭痛が唯一の症状であることもある.特異的な頭痛の性状はなく,片頭痛などの一次性頭痛と誤診されることがある.
●近年の画像診断の進歩は,これらの疾患の診断精度の向上に寄与している.
●時に致死的であるため,新規の頭痛が持続する場合は,これらの疾患も鑑別疾患に挙げ,詳細な病歴聴取や画像診断が必要である.

参考文献

1)国際頭痛学会・頭痛分類委員会(著),日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳):国際頭痛分類,第3版beta版,医学書院,2014
2)長畑守男,他:Basi-parallel anatomic scanning(BPAS)MRIによる椎骨脳底動脈の外観表示.日本医放会誌63:582-584, 2003
3)郭 泰植,他:頭痛のみで発症した椎骨動脈解離の診断における3D black blood MRI(VISTA)法の有用性.日頭痛会誌40:421-428, 2014
4)Saposnik G, et al:Diagnosis and management of cerebral venous thrombosis;A statement for healthcare professionals from the American Heart Association/American Stroke Association. Stroke 42:1158-1192, 2011
5)中根 博:脳静脈血栓症の診断と治療.IRYO 68:217-222, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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