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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻8号

2015年07月発行

文献概要

特集 自信がもてる頭痛診療 なんといっても頻度の高い一次性頭痛を診る 【群発頭痛】 Column

片頭痛診療におけるアロディニアの診断と治療

著者: 西郷和真1

所属機関: 1近畿大学神経内科

ページ範囲:P.1325 - P.1325

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 片頭痛とアロディニア(異痛症)と呼ばれる聞き慣れない言葉との関係が注目されている.そもそもアロディニアは疼痛学で使用される言葉で,痛みを感じないぐらいの微小刺激でも痛みを感じる感覚障害とされている.例えば「顔に風が当たる」とか,「髪をとくだけのような刺激で疼痛を誘発する」ようなことがその1例である.
 アロディニアの原因として,触覚を痛覚と脳が誤認して起こっている可能性が指摘されている.微小刺激のなかに,気圧や湿度の変化,低周波,超音波,電磁波,重力,化学物質を含めて考える医学者もいる.そのように考えると,片頭痛の誘発因子の多数がアロディニアに関係している可能性がある.

参考文献

1)Tsuda M, et al:P2X4 receptors induced in spinal microglia gate tactile allodynia after nerve injury. Nature 424:778-783, 2003
2)Nishizawa S, et al:Differences between males and females in rates of serotonin synthesis in human brain. Proc Natl Acad Sci USA 94:5308-5313, 1997
3)Moulton EA, et al:Interictal dysfunction of a brainstem descending modulatory center in migraine patients. PloS one 3:e3799, 2008
4)柴田 護:片頭痛慢性化の病態生理.臨床神経学53:1220-1222, 2013
5)Louter MA, et al:Cutaneous allodynia as a predictor of migraine chronification. Brain 136:3489-3496, 2013
6)Burstein R, et al:Defeating migraine pain with triptans;A race against the development of cutaneous allodynia. Ann Neurol 55:19-26, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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