文献詳細
文献概要
特集 外来で出会う呼吸器common疾患
扉 フリーアクセス
著者: 松瀬厚人1
所属機関: 1東邦大学医療センター大橋病院呼吸器内科
ページ範囲:P.1439 - P.1439
文献購入ページに移動代表的な呼吸器疾患についてみてみると,抗菌薬の進歩により一旦は順調に死亡率が低下していた肺炎も,耐性菌の出現や高齢化の影響で,今や悪性腫瘍と循環器疾患に次いで日本人の死亡原因の第3位となりました.加齢と喫煙が関連する呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患患者(COPD)の患者数や死亡率は低下する気配もありません.肺癌も新しい診断法や治療法が開発され,昔に比べると早期発見例や進行例でも長期生存例が少しずつ増えてはきましたが,いまだに手ごわい癌の代表格となっています.治療の進歩によって,喘息発作で亡くなる患者さんは随分減りましたが,咳だけが何週間も続く咳喘息の患者は増え続けているようです.
掲載誌情報