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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻9号

2015年08月発行

文献概要

特集 外来で出会う呼吸器common疾患 呼吸器系のcommon症状

慢性咳嗽への対応

著者: 新実彰男1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科呼吸器・免疫アレルギー内科学

ページ範囲:P.1448 - P.1451

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ポイント
●咳の鑑別診断には,持続期間や痰の有無を基本に,各疾患に特徴的な病歴を熟知することが重要である.
●3週以内の急性咳嗽では急性上気道炎や感染後咳嗽が多く,3〜8週の遷延性咳嗽では感染後咳嗽が最多である.
●慢性咳嗽(8週以上)では,咳喘息,胃食道逆流症,副鼻腔気管支症候群などが主な原因となる.
●実臨床では,上気道炎が先行する短期間の咳で,発症早期の咳喘息と感染後咳嗽の鑑別がしばしば問題となる.
●病歴のポイントは,咳喘息ではしばしば夜間〜早朝に優位で季節性の変動があること,感染後咳嗽は徐々にでも自然に改善することである.

参考文献

1)日本呼吸器学会「咳嗽に関するガイドライン第2版」作成委員会(委員長:河野 茂):咳嗽に関するガイドライン(第2版),メディカルレビュー社,2012(学会HPよりダウンロード可能)
2)Niimi A:Geography and cough aetiology. Pulm Pharmacol Ther 20:383-387, 2007
3)新実彰男:慢性咳嗽の鑑別診断と治療.アレルギー62:950-954, 2013
4)新実彰男:咳嗽をきたす疾患の診断と治療:胃食道逆流症.綜合臨牀58:2116-2121, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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