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書評
—岩崎 靖 著—みるトレ 神経疾患
著者: 徳田安春1
所属機関: 1地域医療機能推進機構(JCHO)本部
ページ範囲:P.1508 - P.1508
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書籍シリーズ『みるトレ』の神経版.MRI時代に突入した近年において,やはり神経疾患ほど病歴と診察が重要な診療科は少ない.神経診察法の書籍が多く出ているなかで,ケースベースで視覚的ポイントを豊富な実写真とともに提示したのが本書である.代表的な疾患のケースでは,典型的な病歴と診察所見とともに,キーとなる高画質の画像が提示されている.画像は,患者の写真に加え,画像所見のみならず,神経病理画像も含まれており,最終診断としての病理検査所見の重要性も理解できるようになっている.
それぞれの重要問題ケースには,問題とその選択肢が並んでいるので,鑑別診断のトレーニングにもなる.学習者の立場に立った配慮がなされている.本書は「問診票のウラを読む」からスタート.患者と出会う前にすでに診断推論が始まっている.ここでは,パーキンソン病の小字症など,実際に問診票に記載された筆跡を提示し分析してくれており,ウラの読み方の具体例が提示されているのはユニークだ.読者が今日から即使える技となるであろう.本書のなかには,「診察室」というコーナーがあり,著者がお考えになる「理想の診察室」などが紹介されているのもおもしろい.
書籍シリーズ『みるトレ』の神経版.MRI時代に突入した近年において,やはり神経疾患ほど病歴と診察が重要な診療科は少ない.神経診察法の書籍が多く出ているなかで,ケースベースで視覚的ポイントを豊富な実写真とともに提示したのが本書である.代表的な疾患のケースでは,典型的な病歴と診察所見とともに,キーとなる高画質の画像が提示されている.画像は,患者の写真に加え,画像所見のみならず,神経病理画像も含まれており,最終診断としての病理検査所見の重要性も理解できるようになっている.
それぞれの重要問題ケースには,問題とその選択肢が並んでいるので,鑑別診断のトレーニングにもなる.学習者の立場に立った配慮がなされている.本書は「問診票のウラを読む」からスタート.患者と出会う前にすでに診断推論が始まっている.ここでは,パーキンソン病の小字症など,実際に問診票に記載された筆跡を提示し分析してくれており,ウラの読み方の具体例が提示されているのはユニークだ.読者が今日から即使える技となるであろう.本書のなかには,「診察室」というコーナーがあり,著者がお考えになる「理想の診察室」などが紹介されているのもおもしろい.
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