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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻9号

2015年08月発行

文献概要

連載 Step up腹痛診察・24

45歳男性,心窩部痛

著者: 小林健二1

所属機関: 1亀田京橋クリニック消化器科

ページ範囲:P.1617 - P.1620

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[現病歴]約3カ月前から,時々食後30分ほどして心窩部痛を自覚するようになった.痛みの始まりは比較的急で2時間〜半日程度持続した後に徐々に軽快した.特に脂肪分の多い食事を摂取した後や飲酒後に疼痛が出現することが多かった.疼痛は背部へ放散することもあった.痛みの性状は鈍痛で強さはNumeric Rating Scale(NRS)で3〜5/10だった.時に嘔気を伴ったが嘔吐はなかった.痛みが出現した際に市販の胃薬を服用したが,症状はまったく改善しなかったため来院した.来院時には腹痛はなかった.下痢,黒色便,発熱,体重減少はなかった.
[既往歴]脂質異常症.
[常用薬]ベザフィブラート(ベザトール®SR).
[社会歴]喫煙:10本/日×27年.飲酒:ビールもしくは酎ハイ 約2,000mL/日,毎日.ただし,週に2〜3回は飲食店で友人と飲酒し,そのような時の正確な飲酒量はわからない.最近1カ月間は腹痛があるため飲酒量を控えめにしている.

参考文献

1)厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班,他:慢性膵炎臨床診断基準2009.膵臓24:645-646, 2009
2)日本消化器病学会(編):慢性膵炎診療ガイドライン2015,改訂第2版.南江堂,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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