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文献詳細

雑誌文献

medicina53巻10号

2016年09月発行

文献概要

特集 超高齢時代の内科診療 循環器

超高齢者の急性心筋梗塞

著者: 八木崇1 野間重孝1

所属機関: 1済生会宇都宮病院循環器内科

ページ範囲:P.1550 - P.1554

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ポイント
●高齢化に伴い,高齢心筋梗塞患者に対する適切な対応が求められるが,現時点では主に観察研究の結果から,高齢者であっても血行再建術が有用と考えられている.
●80歳以上の心筋梗塞患者を対象としたランダム化比較試験は少ないが,2016年にAfter Eighty試験が発表された.血行再建術施行群で複合エンドポイントの低下を認めたが,総死亡率は改善しなかった.
●After Eighty試験では登録を検討された患者の1/4が,“short life expectancy”のため除外されている.
●「余命が限られている」と予測された根拠は記載されていないが,患者の「フレイル」が考慮されたものと考えられる.
●高齢患者の治療法を決定する際には,「フレイル」も含め患者の多様性を可能な限り把握し,それぞれの症例に最も適した治療法を選択する必要があると考える.

参考文献

1)Michelle M, et al:Survival after coronary revascularization in the elderly. Circulation 105:2378-2384, 2002
2)Tegn N, et al:Invasive versus conservative strategy in patients aged 80 years or older with non-ST-elevation myocardial infarction or unstable angina pectoris (After Eighty study); An open-label randomised controlled trial. Lancet 387:1057-1065, 2016
3)Dumurgier J, et al:Slow walking speed and cardiovascular death in well functioning older adults; Prospective cohort study. BMJ 339, 2009(doi:10.1136/bmj.b4460)
4)Matsuzawa Y, et al:Association between gait speed as a measure of frailty and risk of cardiovascular events after myocardial infarction. J Am Coll Cardiol 61:1964-1972, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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