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文献概要
特集 超高齢時代の内科診療 消化器
消化器がんのスクリーニング
著者: 斎藤博1 粕谷加代子1
所属機関: 1国立がん研究センター社会と健康研究センター
ページ範囲:P.1577 - P.1581
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●消化器がん検診は胃がん,大腸がん検診について有効性のエビデンスがあり,利益が期待できるが,高齢者では,
・早期発見のメリットは壮年期と比べて低く,年齢とともに低下していく.
・スクリーニング,精検ともに偶発症のリスクが高い.
・受診率が高い一方,偽陽性率が高く,精検受診率が低い.
・個人差が大きく,一律な対象となりにくい.
●消化器がん検診は胃がん,大腸がん検診について有効性のエビデンスがあり,利益が期待できるが,高齢者では,
・早期発見のメリットは壮年期と比べて低く,年齢とともに低下していく.
・スクリーニング,精検ともに偶発症のリスクが高い.
・受診率が高い一方,偽陽性率が高く,精検受診率が低い.
・個人差が大きく,一律な対象となりにくい.
参考文献
1)斎藤 博,他:がん検診.佐藤隆美,他(編):がん治療エッセンシャルガイド,第3版,pp 190-197,南山堂,2015
2)斎藤 博,他:検診で死亡率を下げる方策を探る.医学のあゆみ253:977-983, 2015
3)Andermann A, et al:Revisiting Wilson and Jungner in the genomic age;A review of screening criteria over the past 40 years. Bull World Health Organ 86:317-319, 2007
4)対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル作成委員会(編):対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル2015年度版,日本消化器がん検診学会,2016
5)Atkin WS, et al:Once-only flexible sigmoidoscopy screening in prevention of colorectal cancer;A multicentre randomised controlled trial. Lancet 375:1624-1633, 2010
6)厚生労働省:平成21年度地域保健・健康増進事業報告の概況,2011
7)厚生労働省:平成26年度地域保健・健康増進事業報告の概況,2016
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