icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina53巻10号

2016年09月発行

文献概要

特集 超高齢時代の内科診療 消化器

人工的水分・栄養補給とPEG

著者: 伊藤明彦12

所属機関: 1国立病院機構東近江総合医療センター消化器内科 2滋賀医科大学総合内科学講座

ページ範囲:P.1582 - P.1585

文献購入ページに移動
ポイント
●人工的水分・栄養補給法(AHN)とは,経口による自然な摂取以外で水分や栄養を補給する方法の総称である.
●経口摂取量が減っている高齢者を診療する場合,医学的観点と倫理的観点の両面からAHNの適応を判断する.
●AHNの投与経路を選択するときの大原則は「腸が機能している場合は腸を使う」であり,最も優れた方法がPEGである.
●加齢に伴って誤嚥性肺炎を繰り返す場合や,食事自体を認識できない末期の認知症患者,まったく意思疎通ができない寝たきりの患者に対して,PEGは終末期の延命治療ではないかとの指摘がある.

参考文献

1)日本老年医学会,編:高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン—人工的水分・栄養補給の導入を中心として 2012年版,医学と看護社,2012
2)ASPEN Board of Directors:Guidelines for the use of parenteral and enteral nutrition in adult and pediatric patients. JPEN 17(Suppl):1SA-52SA, 1993
3)馬場忠雄,佐々木雅也:Bacterial translocationの基礎と臨床.日消誌100:957-964, 2003
4)Hosoda N:Structural and functional alterations in the gut of parenterally or enterally fed rats. J Surg Res 47:129-133, 1989
5)Kudsk KA, et al:Enteral versus parenteral feeding;Effects on septic morbidity after blunt and penetrating abdominal trauma. Ann Surg 215:503-511, 1992
6)ASPEN Board of Directors and The Clinical Guidelines Task Force:Guidelines for the use of parenteral and enteral nutrition in adult and pediatric patients. JPEN 26(Suppl):1SA-138SA, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?