文献詳細
文献概要
特集 主治医として診る高血圧診療 臓器障害の評価 【心血管系】
ABI,PWV/CAVI,中心血圧・AI
著者: 粟飯原賢一1
所属機関: 1徳島大学大学院医歯薬学研究部糖尿病・代謝疾患治療医学分野(寄附講座)
ページ範囲:P.1764 - P.1767
文献購入ページに移動ポイント
●ABIは「足関節レベルの収縮期血圧/上腕動脈の収縮期血圧」の比で表される指標であり,主として下肢の閉塞性動脈病変の検出が目的とされる.
●動脈脈動の末梢へと伝播する脈波速度がPWVであり,加齢とともに動脈中膜の弾性が失われるとPWV値は上昇する.
●中心血圧は心血管イベントリスクの予知に有用で,橈骨動脈脈波のAugmentation Index(AI)は,中心血圧の推定と動脈弾性の評価に有用である.
●非侵襲的な血管機能評価によって生活習慣病患者のリスク評価を定期的に行い,治療介入効果と予後の相関に関して検証を行う必要がある.
●ABIは「足関節レベルの収縮期血圧/上腕動脈の収縮期血圧」の比で表される指標であり,主として下肢の閉塞性動脈病変の検出が目的とされる.
●動脈脈動の末梢へと伝播する脈波速度がPWVであり,加齢とともに動脈中膜の弾性が失われるとPWV値は上昇する.
●中心血圧は心血管イベントリスクの予知に有用で,橈骨動脈脈波のAugmentation Index(AI)は,中心血圧の推定と動脈弾性の評価に有用である.
●非侵襲的な血管機能評価によって生活習慣病患者のリスク評価を定期的に行い,治療介入効果と予後の相関に関して検証を行う必要がある.
参考文献
1)循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011-2012年度合同研究班報告),血管機能の非侵襲的評価法に関するガイドライン(2013年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_yamashina_h.pdf(2016年7月閲覧)
2)Carter SA:Indirect systolic pressures and pulse waves in arterial occlusive diseases of the lower extremities. Circulation 37:624-637, 1968
3)Tomiyama H, et al:Influences of age and gender on results of noninvasive brachial-ankle pulse wave velocity measurement;A survey of 12517 subjects. Atherosclerosis 166:303-309, 2003
4)Bokuda K, et al:Blood pressure-independent effect of candesartan on cardio-ankle vascular index in hypertensive patients with metabolic syndrome. Vasc Health Risk Manag 6:571-578, 2010
5)Pini R, et al:Central but not brachial blood pressure predicts cardiovascular events in an unselected geriatric population;The ICARe Dicomano Study. J Am Coll Cardiol 51:2432-2439, 2008
掲載誌情報