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文献詳細

雑誌文献

medicina53巻12号

2016年11月発行

文献概要

特集 どうする? メンタルな問題—精神症状に対して内科医ができること 患者や家族の話からメンタルな問題を考えた時

複数の医療機関を受診している

著者: 大坪天平1

所属機関: 1JCHO東京新宿メディカルセンター精神科

ページ範囲:P.1975 - P.1978

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ポイント
●複数の医療機関を受診する原因は,患者側と医師側両方にあり,その背景には医師や医療機関への不満・不信感が少なからず存在する.
●複数の医療機関受診を防止するには,治療初期に良好な患者-医師関係を構築することが重要であり,それにはある程度の医療面接技術が必要となる.
●薬剤の重複への対応には,ゲートキーパーとして調剤薬局薬剤師の役割が大きい.
●同時多発的で浮動性の身体愁訴を訴え続ける患者の場合,精神疾患の可能性を考慮し,専門医への紹介を検討する必要がある.

参考文献

1)宮岡 等:うつ病医療の危機,日本評論社,2014
2)松本俊彦,他:わが国における最近の鎮静剤(主としてベンゾジアゼピン系薬剤)関連障害の実態と臨床的特徴─覚せい剤関連障害との比較.精神経誌113:1184-1198, 2011
3)Hirokawa S, et al:Psychosocial and psychiatric characteristics of suicide completers with psychiatric treatment before death;A psychological autopsy study of 76 cases. Psychiary Clin Neurosci 66:292-302, 2012
4)Okumura Y, et al:Exposure to psychotropics medications prior to overdose;A case-control study. Psychopharmacology 232:3103-3109, 2015
5)池下克実:ドクターショッピングや複数の医療機関からの処方がある患者.薬局66:2801-2805, 2015
6)宮岡 等:こころを診る技術─精神科面接と初診時対応の基本,医学書院,2014
7)池下克実:自殺企図患者に合併している4つの代表的な精神障害─境界性パーソナリティ障害.救急医学33:1565-1570, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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