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特集 内分泌疾患を診きわめる 下垂体疾患 ホルモン過剰症 【下垂体前葉機能亢進症】
TSH産生腫瘍
著者: 吉原愛1
所属機関: 1伊藤病院内科
ページ範囲:P.2101 - P.2105
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●甲状腺機能亢進症状は比較的軽度であり,ホルモン高値にかかわらずTSH抑制が認められない患者では鑑別の必要がある.
●マクロ腺腫では視神経圧迫による視野障害や下垂体機能低下症を発症することがある.
●下垂体MRI検査は必須である.ミクロ腺腫の場合は甲状腺不応症との鑑別が必要であり,負荷試験や遺伝子検査が有用である.
●下垂体腫瘍摘出術が第一選択であるが,腫瘍残存や再発の危険性は高い.
●甲状腺機能亢進症状は比較的軽度であり,ホルモン高値にかかわらずTSH抑制が認められない患者では鑑別の必要がある.
●マクロ腺腫では視神経圧迫による視野障害や下垂体機能低下症を発症することがある.
●下垂体MRI検査は必須である.ミクロ腺腫の場合は甲状腺不応症との鑑別が必要であり,負荷試験や遺伝子検査が有用である.
●下垂体腫瘍摘出術が第一選択であるが,腫瘍残存や再発の危険性は高い.
参考文献
1)Beck-Peccoz P, et al:Pituitary tumours;TSH-secreting adenomas. Best Pract Res Clin Endocrinol Metab 23:597-606, 2009
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4)Yoshihara A, et al:Expression of type 5 somatostatin receptor in TSH-secreting pituitary adenomas;A possible marker for predicting long-term response to octreotide therapy. Endocr J 54:133-138, 2007
5)厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班:TSH産生下垂体腫瘍の診断の手引き(平成22年度改訂) http://square.umin.ac.jp/kasuitai/doctor/guidance/TSH_kasuitai.pdf(2016年7月閲覧)
6)難病情報センター:下垂体性TSH分泌亢進症 http://www.nanbyou.or.jp/entry/225(2016年7月閲覧)
7)甲状腺ホルモン不応症の診断基準作成委員会:甲状腺ホルモン不応症の診断基準(1次案) http://www.japanthyroid.jp/doctor/img/hormone01.pdf(2016年7月閲覧)
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