icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina53巻2号

2016年02月発行

連載 あたらしいリウマチ・膠原病診療の話・9

ステロイドの使い方—これだけは言わせてほしい!②

著者: 萩野昇1

所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター 血液・リウマチ内科

ページ範囲:P.356 - P.360

文献概要

 ステロイド(糖質コルチコイド)臨床使用の歴史は,そのままステロイド副作用対策の歴史である.今日,副作用対策はより洗練され,必要な患者(すなわち,特定の副作用についてハイリスクであると予想される患者)に対して適切な対策を行い,ステロイド投与量を最小限に抑えることによって,ステロイド治療に関連した(非可逆的な)合併症を最小限に抑えることが可能となりつつある.それでも,非可逆的な副作用・臓器合併症は必ずしも処方医には見えない場所で起きていると想定しなければならない.やや極端だが,「プレドニゾロンのPはpoisonのP(P is for poison)」程度に思っていてもよいだろう*1
 以下,リウマチ性疾患・膠原病の治療に中等量以上のステロイド全身投与を2週間以上継続して行う場合に留意すべき副作用対策のポイントを述べる.がん化学療法におけるステロイド投与や,その他の炎症性病態に対するステロイド投与にも応用可能だが,リスク予測(特に感染症,骨粗鬆症)について異なる部分がある.網羅的ではなく,「予防可能性」に重点を置いて解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら