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文献詳細

雑誌文献

medicina53巻6号

2016年05月発行

文献概要

特集 内科救急サバイバルブック—院内救急&地域でのマネジメント 症候別 内科救急マネジメント

尿量低下—入院患者に対するその評価

著者: 石山貴章1

所属機関: 1魚沼基幹病院総合診療科

ページ範囲:P.827 - P.830

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ポイント
●尿量低下の評価で最も重要となるのは,使用薬剤とその開始タイミング,造影剤の使用有無なども含めた,丁寧な病歴聴取と身体診察である.
●乏尿患者に対するアセスメントは,まず血管内流量の評価から始まる.ただし,実地臨床において,これが難しい場合は多々ある.
●乏尿の原因を「腎前性」「腎性」「腎後性」から検索し,腎前性および腎後性は早期に発見,それを改善することが重要となる.尿路閉塞は,常に念頭に置く必要がある.
●ガイドラインでは,乏尿かつ急性尿細管壊死(ATN)を発症した患者に対して,ATN予防あるいは発症後の治療を目的としたループ利尿薬の使用を推奨していない.

参考文献

1)Thadhani R, et al:Acute renal failure. N Engl J Med 334:1448-1460, 1996
2)Klahr S, Miller SB:Acute oliguria. N Engl J Med 338:671-675, 1998
3)Feest TG, et al:Incidence of severe acute renal failure in adults;Results of a community based study. BMJ 306:481-483, 1993
4)Hou SH, et al:Hospital-acquired renal insufficiency;A prospective study. Am J Med 74:243-248, 1983
5)Lameire N, et al:Loop diuretics for patients with acute renal failure;Helpful or harmful? JAMA 288:2599-2601, 2002
6)KDIGO clinical practice guidelines for acute kidney injury. Kidney Int Suppl 2:1-138, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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