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文献詳細

雑誌文献

medicina53巻6号

2016年05月発行

文献概要

連載 あたらしいリウマチ・膠原病診療の話・11

免疫抑制薬の使い方②—吊り橋を渡るように

著者: 萩野昇1

所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター 血液・リウマチ内科

ページ範囲:P.892 - P.897

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各論(53巻3号のつづき)
2.カルシニューリン拮抗薬(シクロスポリン・タクロリムス)
 シクロスポリン,タクロリムスなどのカルシニューリン拮抗薬は,臓器移植領域における長い使用経験がある.いずれもIL-2の発現を阻害し,ヘルパーT細胞の活性化を抑制することによって免疫抑制作用を発揮すると考えられている*1.カルシニューリン拮抗薬の導入により,特に固形臓器移植のグラフト生存率は大きく向上し,死体腎移植の1年生着率は75%から87%に向上した.
 高度に脂溶性の化合物であり,経口内服した場合のバイオアベイラビリティが低い.シクロスポリンはタクロリムスと比較して腸管からの吸収が胆汁に依存するところが多く,患者間ないし同一患者内でのバイオアベイラビリティに差が生じる原因となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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