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特集 抗菌薬の考え方,使い方—ホントのところを聞いてみました 皮膚・軟部組織感染症
蜂窩織炎
著者: 片浪雄一1 早川佳代子1
所属機関: 1国立国際医療研究センター国際感染症センター
ページ範囲:P.992 - P.996
文献購入ページに移動蜂窩織炎が疑われる患者では,全例に抗菌薬が必要でしょうか.抗菌薬を投与せずに経過観察できる蜂窩織炎はありますか? その判断はどのようにされているでしょうか? ホントのところを教えてください.
蜂窩織炎とそれに“似て”見える病気①:非感染性疾患
蜂窩織炎の診断は一般的に臨床所見(皮膚の発赤,浮腫,熱感など)に基づいて行います.発熱,倦怠感,悪寒を伴う場合もあります.以前の外傷(裂傷,擦過傷)や軽微な皮膚の損傷(髭剃り),皮膚の基礎疾患(癤,潰瘍,白癬)などがリスクとなります.蜂窩織炎に似て見える病気のなかには,経過観察や原因となる薬剤や曝露の中止で経過をみられるものもありますし,抗菌薬以外の治療が必要なものもあります.頻度が高いものとして以下があります.
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