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特集 胸部画像診断—症状や身体所見からのアプローチ 呼吸器症状からみた胸部画像診断 発熱
各症状をきたす疾患の一覧(表) 発熱
著者: 芦澤和人1
所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床腫瘍学
ページ範囲:P.1156 - P.1156
文献購入ページに移動 「発熱」は,感染性肺疾患だけでなく,種々のカテゴリーの肺疾患や縦隔,胸膜の病変でも認められる.感染性では,患者の免疫状態や生活環境などによって,市中肺炎,院内肺炎,医療・介護関連肺炎(多くは高齢者の誤嚥性肺炎)に分けて診療を進めていく必要がある.また,頻度は高くないが,肺門型肺癌による閉塞性肺炎や肺分画症に炎症を繰り返す症例があり,市中肺炎と区別すべきである.発熱がみられる肺疾患の多くは浸潤影を呈するので,臨床所見を加味して総合的に判断する必要がある.特に,アレルギー性の慢性好酸球性肺炎や,間質性肺炎に分類される特発性器質化肺炎は,画像所見が市中肺炎(特に細菌性肺炎)に類似するので,常に鑑別診断に挙げることが重要である.
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