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文献詳細

雑誌文献

medicina53巻9号

2016年08月発行

特集 誰も教えてくれなかった—慢性便秘の診かた

その他の排便障害の診断・治療

バイオフィードバック療法の適応と実際

著者: 味村俊樹1 千野麻衣子2 榎本詩乃2

所属機関: 1三慶会指扇病院排便機能センター 2三慶会指扇病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.1433 - P.1437

文献概要

ポイント
●便失禁に対するバイオフィードバック(BF)療法では,骨盤底筋収縮訓練と直腸感覚正常化訓練を行う.
●便失禁に対するBF療法の成功率は70%前後で,その有用性に関するエビデンスレベルは,ある程度高い(Level Ⅱ,推奨度B).
●便秘症に対するBF療法の適応は骨盤底筋協調運動障害で,その目的は怒責時に外肛門括約筋・肛門挙筋の弛緩状態を正常に保つことである.
●骨盤底筋協調運動障害に対するBF療法では,骨盤底筋弛緩訓練とバルーン排出訓練を行い,その訓練のなかで,有効な排便姿勢や怒責方法も指導する.
●骨盤底筋協調運動障害による便秘症に対するBF療法の成功率は70%前後で,その有用性に関するエビデンスレベルは極めて高い(Level Ⅰ,推奨度A).

参考文献

1)味村俊樹:国際失禁会議(ICI)の便失禁診療ガイドライン.日本大腸肛門病会誌68:928-939, 2015
2)味村俊樹:便失禁の病態と論理的治療.消化器内科52:275-284, 2011
3)味村俊樹:便秘症.浅香正博,他(編):消化器病学─基礎と臨床,pp814-823,西村書店,2013
4)味村俊樹:便排出障害(直腸肛門機能障害).診断と治療101:285-290, 2013
5)味村俊樹:機能性便排出障害型便秘症に対するバイオフィードバック療法の実際.中島 淳(編):臨床医のための慢性便秘マネジメントの必須知識,pp 176-182,医薬ジャーナル社,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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