文献詳細
特集 肺炎への最新アプローチ—ジェネラリストの立場とスペシャリストの視点から
診断─原因を把握する:さまざまな微生物検査法と具体的な現場での使用例
トピックス② 耐性菌は本当に耐性菌なのか?—ペニシリン耐性肺炎球菌やマクロライド耐性マイコプラズマを考える
著者: 宮下修行1
所属機関: 1川崎医科大学総合内科学1
ページ範囲:P.54 - P.57
文献概要
◎肺炎を対象としたブレイクポイントでは,臨床的に難渋するペニシリン耐性肺炎球菌はほとんど存在しない.
◎マクロライド耐性肺炎球菌は高頻度に存在するが,高度耐性株であってもマクロライド系薬は臨床的にも細菌学的にも有効である.
◎マクロライド耐性マイコプラズマは,2012年をピークに減少傾向である.
◎通常,マクロライド耐性マイコプラズマ症例は最終的にマクロライド系抗菌薬で治癒し,重症化や死亡した報告はない.
◎抗菌薬の臨床評価基準に照らし合わせた有効性と実地医療での即効性は異なる.
参考文献
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