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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻1号

2017年01月発行

文献概要

特集 肺炎への最新アプローチ—ジェネラリストの立場とスペシャリストの視点から 治療─その他の治療薬や管理 【特殊な肺炎への対応】

新興呼吸器感染症のリスク—MERSを中心に

著者: 中島一敏1

所属機関: 1大東文化大学スポーツ・健康科学部健康科学科

ページ範囲:P.118 - P.121

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Point
◎MERSは,原因ウイルスが中東のヒトコブラクダで維持されている人獣共通感染症である.
◎感染リスクとして,中東への渡航歴,ラクダや未加熱のラクダ製品(ミルクなど)への曝露,MERS患者との接触などが挙げられる.
◎症状や一般検査のみでMERSの診断は不可能で,渡航歴や行動歴の聴取が不可欠である.
◎院内で,通常と異なる呼吸器感染症,医療従事者の感染が増加した場合,MERSの可能性も検討する.
◎日常から,手指衛生や咳エチケットなどの基本的な感染予防策を徹底することが重要である.

参考文献

1)World Health Organization:Middle East respiratory syndrome coronavirus. http://www.who.int/emergencies/mers-cov/en/(2016年10月閲覧)
2)European Center for Disease Prevention and Control, Coronavirus infections. http://ecdc.europa.eu/en/healthtopics/coronavirus-infections/Pages/index.aspx(2016年10月閲覧)
3)中島一敏:MERSコロナウイルスは世界に拡散するか.日内会誌105:547-552, 2016
4)中島一敏,賀来満夫:中東呼吸器症候群(MERS).感染炎症免疫46:67-71, 2016
5)国立感染症研究所,厚生労働省健康局結核感染症課.特集 中東呼吸器症候群(MERS),2015年11月現在.病原体検出情報36(12):1-17, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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