文献詳細
文献概要
特集 内科医のためのクリニカル・パール3 消化器
上部・下部消化管のクリニカル・パール
著者: 大前知也1
所属機関: 1JR東京総合病院消化器内科
ページ範囲:P.1610 - P.1612
文献購入ページに移動血便の患者を診たら─排便時出血を区別するのが第一歩!
血便は消化器内科医にとっては比較的多い主訴の1つであるが,消化器内科医以外の医師にとっては厄介なものであろう.その大きな理由は,内視鏡検査をしないと出血源や出血量がわからず,止血もできないという不安ではないかと思われる.「すぐに消化器内科医に相談しなくては!」と思う気持ちもわかるが,患者が「血便が出ました」と言って青ざめて診察室に入ってきても,その意味はさまざまである.血液だけが排出される本当の血便の場合もあれば,便の周りに血液が付着する,あるいは紙で拭いたときに血液がつく,というような排便時出血の場合もある.
そこで,まず排便時出血を区別するために,血便が主訴の患者にはもう一言問診してほしい.その一言は「血便は茶色の普通の便と一緒に出ましたか?」である.この質問をすると多くの患者は一瞬考えた後,次の2パターンのどちらかの返事をするはずである.
血便は消化器内科医にとっては比較的多い主訴の1つであるが,消化器内科医以外の医師にとっては厄介なものであろう.その大きな理由は,内視鏡検査をしないと出血源や出血量がわからず,止血もできないという不安ではないかと思われる.「すぐに消化器内科医に相談しなくては!」と思う気持ちもわかるが,患者が「血便が出ました」と言って青ざめて診察室に入ってきても,その意味はさまざまである.血液だけが排出される本当の血便の場合もあれば,便の周りに血液が付着する,あるいは紙で拭いたときに血液がつく,というような排便時出血の場合もある.
そこで,まず排便時出血を区別するために,血便が主訴の患者にはもう一言問診してほしい.その一言は「血便は茶色の普通の便と一緒に出ましたか?」である.この質問をすると多くの患者は一瞬考えた後,次の2パターンのどちらかの返事をするはずである.
参考文献
1)Thomas WM, et al:Screening for colorectal carcinoma;An analysis of the sensitivity of haemoccult. Br J Surg 79:833-835, 1992
2)Okamoto M, et al:Relationship between age and site of colorectal cancer based on colonoscopy findings. Gastrointest Endosc 55:548-551, 2002
3)Bresci G, et al:The role of video capsule endoscopy for evaluating obscure gastrointestinal bleeding;Usefulness of early use. J Gastroenterol 40:256-259, 2005
掲載誌情報