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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻10号

2017年09月発行

文献概要

特集 内科医のためのクリニカル・パール3 循環器

心不全のクリニカル・パール

著者: 田中寿一1 香坂俊2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学循環器内科 2慶應義塾大学循環器内科

ページ範囲:P.1630 - P.1632

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20mgは「通過点」:ラシックス®は天井量を意識する
▶ラシックス®の初期投与量
 過去50年間,ループ利尿薬は急性心不全(acute decompensated heart failure:ADHF)の標準治療として受け入れられてきた.ループ利尿薬といえばフロセミド(ラシックス®)であるが,その投与量(や投与方法)はどうやって決めているだろうか.
 旧い話になるが,1970年代に出版された『The House of God』1)という小説内では,指導医が研修医に下記のような指示を出している(Laws of the House of God #7).

参考文献

1)Samuel S:The House of God, Dell, New York, 1978 〔1970年代のアメリカ版研修医物語.医師が書いただけに現実感は抜群.〕
は高用量(通常使用している経口量の倍量)のほうが低用量(経口量と同一量)と比べて症状に対する効果が大きいと推測されたが,この試験では早期の一過性の腎機能低下により高用量群の有益性は相殺され,どちらの使用量でも優劣なしと結論された.〕
3)香坂 俊(監),今井直彦(著):極論で語る腎臓内科,丸善出版,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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