文献詳細
特集 救急外来で役立つ!—意識障害の診かた—“あたま”と“からだ”で考える
意識障害 【“からだ”が原因の意識障害】
文献概要
Point
◎甲状腺クリーゼでは,一見,心機能正常にみえても,実は相対的に低下している症例があるため,β1遮断薬の投与時には注意を要する.
◎粘液水腫性昏睡では,治療開始後もその管理が不十分だとCO2ナルコーシスなどの病状が増悪するため,注意を要する.
◎副腎クリーゼが疑われた際には,副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とコルチゾールの検査をオーダーし,直ちに糖質コルチコイドの投与を開始する.
◎関連するホルモンの検査は必ずセットでオーダーする.日頃からホルモン検査をオーダーする意識づけが大切である.
◎甲状腺クリーゼでは,一見,心機能正常にみえても,実は相対的に低下している症例があるため,β1遮断薬の投与時には注意を要する.
◎粘液水腫性昏睡では,治療開始後もその管理が不十分だとCO2ナルコーシスなどの病状が増悪するため,注意を要する.
◎副腎クリーゼが疑われた際には,副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とコルチゾールの検査をオーダーし,直ちに糖質コルチコイドの投与を開始する.
◎関連するホルモンの検査は必ずセットでオーダーする.日頃からホルモン検査をオーダーする意識づけが大切である.
参考文献
1)日本内分泌学会・日本甲状腺学会(編):甲状腺クリーゼの診断基準(第2版),2012
2)Akamizu T, et al:Diagnostic criteria, clinical features, and incidence of thyroid strom based on nationwaide surveys. Thyroid 22:661-679, 2012
3)大野洋介,田中祐司:Diagnosis Procedure Combination(DPC)データベースによる粘液水腫性昏睡の治療実態調査.日内分泌会誌91(2-suppl):53, 2015
4)日本甲状腺学会(編):粘液水腫性昏睡の診断基準(3次案),2010
5)日本内分泌学会,他(編):副腎クリーゼを含む副腎皮質機能低下症の診断と治療に関する指針.日内分泌会誌91(Suppl September),2015
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