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書評
—光藤和明 著 倉敷中央病院循環器内科 執筆協力—術者MITSUDOの押さないPCI
著者: 山下武廣1
所属機関: 1心臓血管センター北海道大野病院
ページ範囲:P.422 - P.422
文献購入ページに移動 本書は,2015年10月に急逝された光藤和明医師が書きためた原稿を,倉敷中央病院循環器内科スタッフが加筆・整頓して書籍化したPCIの大書である.光藤医師が「PCIのFinal frontier」としたCTO(chronic total occlusion),分岐部ステント術を中心に据え,加えて右冠動脈入口部,左主幹部へのステント術,さらには光藤医師がPCIの本質とした「押さないPCI」を,あえて「押してよい」場面を例示しながら詳述している.
直面し得る陥穽を前もって予測し,リスクを可及的回避しながらいかに確実に手技を完遂するか,通常の技術書では散りばめられる「パール」が,本書では惜しげもなくオンパレードで教示されている.一語一句全てが,膨大な経験と深い洞察に基づいたパールと感じられ,ベテランインターベンショニストであっても1ページ読み進む間に何度もハッとさせられるのではないだろうか.さらにPCIのテクニック論にとどまらず,PCIを用いて医療を行うプロフェッショナルとしての人生哲学が随所に染み出ており,これぞ光藤流PCIの神髄と感じられる.
直面し得る陥穽を前もって予測し,リスクを可及的回避しながらいかに確実に手技を完遂するか,通常の技術書では散りばめられる「パール」が,本書では惜しげもなくオンパレードで教示されている.一語一句全てが,膨大な経験と深い洞察に基づいたパールと感じられ,ベテランインターベンショニストであっても1ページ読み進む間に何度もハッとさせられるのではないだろうか.さらにPCIのテクニック論にとどまらず,PCIを用いて医療を行うプロフェッショナルとしての人生哲学が随所に染み出ており,これぞ光藤流PCIの神髄と感じられる.
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