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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻3号

2017年03月発行

文献概要

特集 トリコになる不整脈—診断と治療のすべて! 頻脈

wide vs. narrow QRS頻拍の急性期治療フロー

著者: 木村竜介12

所属機関: 1心臓血管センター金沢循環器病院不整脈科 2大浜第一病院不整脈診療科

ページ範囲:P.458 - P.461

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Point
◎wide QRS頻拍の場合,診断がわからなければ心室頻拍と考えて直ちに対処する.
◎wide QRS頻拍の場合,不整脈だけを見ていてはいけない.急性冠症候群や肺塞栓の除外診断,既存の器質的心疾患,基礎疾患と服薬内容の確認,血液ガス,電解質,できれば心エコーを直ちにチェックする.
◎narrow QRS頻拍はほとんどが上室性頻拍で,直ちに危険な状態になることは少ない.
◎どちらも,ショック状態であれば直ちにカウンターショックと心肺蘇生を行う.
◎どちらも再発予防が重要であり,後日不整脈専門医にコンサルトを要する.

参考文献

1)循環器病の診断と治療に関するガイドライン2008年度合同研究班:不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版),日本循環器学会 http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf(2016年11月閲覧)
2)村川裕二:不整脈治療薬ファイル,pp 166-187,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2010
3)Brugada P, et al:A new approach to the differential diagnosis of a regular tachycardia with a wide QRS complex. Circulation 83:1649-1659, 1991
4)櫻田春水:心室頻拍・細動.井上 博,奥村 謙(編):EPS─臨床心臓電気生理検査,pp 265-266,医学書院,2002
5)高橋尚彦:心電図鑑別法(wide QRS頻拍の鑑別法),野上昭彦,他(編):心室頻拍のすべて,pp 8-17,南江堂,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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