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特集 トリコになる不整脈—診断と治療のすべて! 頻脈 【心室頻拍】
慢性期治療—内服薬
著者: 西山信大1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部循環器内科
ページ範囲:P.514 - P.518
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◎非器質的疾患に伴う心室頻拍に対しては,心電図や発症状況などの特徴をつかみ,有効な薬剤を選択する.
◎器質的疾患に伴うものに対しては,疾患に応じて虚血や心不全の治療に加え,Ⅲ群薬を中心とした抗不整脈薬を選択する.
◎アミオダロンは,甲状腺機能異常,肝障害,間質性肺炎,肺線維症などの心外性副作用に注意する.
◎ソタロールは,強いβ遮断作用,IKr遮断薬の逆頻度依存性,特に徐脈時のQT延長に伴うTdP,腎障害に注意する.
◎薬物療法には限界があり,固執することなく薬物・非薬物療法(ICD,アブレーションなど)を有効に組み合わせる治療戦略が望まれる.
◎非器質的疾患に伴う心室頻拍に対しては,心電図や発症状況などの特徴をつかみ,有効な薬剤を選択する.
◎器質的疾患に伴うものに対しては,疾患に応じて虚血や心不全の治療に加え,Ⅲ群薬を中心とした抗不整脈薬を選択する.
◎アミオダロンは,甲状腺機能異常,肝障害,間質性肺炎,肺線維症などの心外性副作用に注意する.
◎ソタロールは,強いβ遮断作用,IKr遮断薬の逆頻度依存性,特に徐脈時のQT延長に伴うTdP,腎障害に注意する.
◎薬物療法には限界があり,固執することなく薬物・非薬物療法(ICD,アブレーションなど)を有効に組み合わせる治療戦略が望まれる.
参考文献
1)日本循環器学会/日本TDM学会合同ガイドライン2013-2014年度合同研究班:2015年版循環器薬の薬物血中濃度モニタリングに関するガイドライン http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2015_aonuma_h.pdf(2016年11月閲覧)
2)循環器病の診断と治療に関するガイドライン2008年度合同研究班:不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf(2016年11月閲覧)
3)Arshad A, et al:Sudden cardiac death and the role of medical therapy. Prog Cardiovasc Dis 50:420-438, 2008
4)Drew BJ, et al:Prevention of torsade de pointes in hospital settings;A scientific statement from the American Heart Association and the American College of Cardiology Foundation. Circulation 121:1047-1060, 2010
5)児玉逸雄:アミオダロンの薬理作用.日本心電学会学術諮問委員会:循環器薬物治療実践シリーズⅠ不整脈にアミオダロンをどう使うか—新たなエビデンスを加えて,新版,pp 9-25,ライフメディコム,2010
6)Podrid PJ:Amiodarone;Reevaluation of an old drug. Ann Intern Med 122:689-700, 1995
7)Yamada Y, et al:Incidence and predictors of pulmonary toxicity in Japanese patients receiving low-dose amiodarone. Circ J 71:1610-1616, 2007
8)Dusman RE, et al:Clinical features of amiodarone-induced pulmonary toxicity. Circulation 82:51-59, 1990
9)van Uum SH, et al:Successful haemodialysis in sotalol-induced torsade de pointes in a patient with progressive renal failure. Nephrol Dial Transplant 12:331-333, 1997
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