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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻5号

2017年04月発行

文献概要

特集 —症候別 すぐ役に立つ—救急画像診断—いつ撮る? どう見る? 各論—症状別 どのように画像検査を行うか,どう読むか?

腰痛+発熱

著者: 棚橋裕吉1 近藤浩史1 古井滋1

所属機関: 1帝京大学医学部放射線科学講座

ページ範囲:P.664 - P.667

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Point
◎感染性脊椎炎は合併症予防のため早期診断・早期治療が重要であり,画像診断の果たす役割は大きい.適切なタイミングで画像診断を行うためには,臨床所見とリスク評価が重要である.
◎感染性脊椎炎は一般に椎体前部終板軟骨下から始まり,椎間板,隣接する他の椎体や傍椎体組織へと進展する.
◎感染性脊椎炎の画像診断で最も有用なモダリテイはMRIであり,代表的なシークエンスはT1強調像,T2強調像(脂肪抑制T2強調像),ガドリニウム造影T1強調像である.
◎感染性脊椎炎の画像診断では,CT・MRIともに矢状断像・冠状断像が必須である.熱源不明の体幹部CTなど,デフォルトで矢状断・冠状断再構成像がない場合には,積極的に再構成像を作成し評価する.
◎化膿性脊椎炎と結核性脊椎炎では治療法が大きく異なるため,その鑑別は重要である.それぞれの特徴的な画像所見を理解する必要がある.

参考文献

1)Smith AS, et al:Infectious and inflammatory processes of the spine. Radiol Clin North Am 29:809-827, 1991
2)Jevtic V:Vertebral infection. Eur Radiol 14 Suppl 3:E43-52, 2004
American College of Radiology. https://acsearch.acr.org/list(2016年12月13日閲覧)
4)Jarvik JG, et al:Association of early imaging for back pain with clinical outcomes in older adults. JAMA 313:1143-1153, 2015
5)Patel KB, et al:Diffusion-weighted MRI “claw sign” improves differentiation of infectious from degenerative modic type 1 signal changes of the spine. AJNR Am J Neuroradiol 35:1647-1652, 2014
6)Ledbetter LN, et al:Imaging Psoas sign in lumbar spinal infections;Evaluation of diagnostic accuracy and comparison with established imaging characteristics. AJNR Am J Neuroradiol 37:736-741, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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