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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻5号

2017年04月発行

文献概要

特集 —症候別 すぐ役に立つ—救急画像診断—いつ撮る? どう見る? 各論—症状別 どのように画像検査を行うか,どう読むか?

移動する胸痛・背部痛

著者: 丸橋孝昭1

所属機関: 1北里大学医学部救命救急医学

ページ範囲:P.691 - P.695

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Point
◎①大動脈痛,②上肢血圧左右差,③縦隔拡大の3項目すべてが認められる場合,急性大動脈解離の陽性的中率は100%であるが,胸部単純X線における縦隔拡大のみでは,非特異的な所見である.
◎疼痛を自覚しない急性大動脈解離では,失神や意識障害,四肢の麻痺(片麻痺,対麻痺)などの非典型的な症状を呈する場合が多い.
◎急性大動脈解離を疑った場合のCT検査は,心電図同期下の造影2相(early phase, delay phase)での撮像を基本とする.
◎造影CTでは,偽腔の血流状態と大動脈径および偽腔径を評価し手術適応を判断する.

参考文献

1)循環器病の診断と治療に関するガイドライン.大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_takamoto_h.pdf(2017年1月閲覧)
2)酒見英太,上田剛士:ジェネラリストのための内科診断リファレンス,医学書院,2014
3)Mussa FF, et al:Acute aortic dissection and intramural hematoma;A systematic review. JAMA 316:754-763, 2016
4)小室一成,栗林幸夫(監),加地修一郎(編):大動脈瘤・大動脈解離とMDCT.心CT第10号,文光堂

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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