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特集 プライマリ・ケア医のための消化器症候学 口腔および上部消化管に関連した症状
嚥下障害・嚥下痛—「飲み込みにくいです」「食べ物がつかえます」
著者: 川見典之1 岩切勝彦1
所属機関: 1日本医科大学消化器内科学
ページ範囲:P.842 - P.845
文献購入ページに移動◎嚥下障害は,障害の部位により口腔咽頭性嚥下障害と食道性嚥下障害に分けられる.また,原因により器質性嚥下障害と運動性嚥下障害に大別される.
◎医療面接ではつかえる部位,経過(進行性か慢性か),嗄声,構音障害,胸やけ・呑酸の有無,喫煙・飲酒歴,アレルギー歴などを聴取する.
◎身体診察では口腔・咽頭の視診が重要であり,食道病変では身体所見に異常を認めないことが多い.
◎下位脳神経(舌咽・迷走神経)の障害が疑われた場合は耳鼻咽喉科に紹介し,脳血管障害(球麻痺,仮性球麻痺)や神経筋疾患が疑われた場合は神経内科に紹介する.
◎食道病変が疑われた場合は上部消化管内視鏡検査が施行可能な消化器内科に紹介する.
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