文献詳細
特集 プライマリ・ケア医のための消化器症候学
消化管出血
文献概要
Point
◎鮮血便とは,鮮紅色の血便が肛門から排泄される状態で,その多くは左側大腸から肛門までの出血である.
◎鑑別診断では,年齢,既往歴,食事,内服歴,随伴症状など慎重な問診が重要である.
◎腹部診察は,見逃してはならない緊急疾患の診断に繋がることがあるので決して怠ってはならない.なかでも直腸診は必須である.
◎診断では下部消化管内視鏡検査が中心的な役割を果たすが,造影CTは迅速な診断と有効な治療法の選択にきわめて重要である.
◎緊急止血処置が必要と思われる大量出血患者は,輸液や輸血でバイタルサインを安定化させ,速やかに専門医のいる病院へ転送する.
◎鮮血便とは,鮮紅色の血便が肛門から排泄される状態で,その多くは左側大腸から肛門までの出血である.
◎鑑別診断では,年齢,既往歴,食事,内服歴,随伴症状など慎重な問診が重要である.
◎腹部診察は,見逃してはならない緊急疾患の診断に繋がることがあるので決して怠ってはならない.なかでも直腸診は必須である.
◎診断では下部消化管内視鏡検査が中心的な役割を果たすが,造影CTは迅速な診断と有効な治療法の選択にきわめて重要である.
◎緊急止血処置が必要と思われる大量出血患者は,輸液や輸血でバイタルサインを安定化させ,速やかに専門医のいる病院へ転送する.
参考文献
1)小林清典,他:下部消化管出血に対する診断アルゴリズム.消化器内視鏡27:1608-1615, 2015
2)斉田芳久,他:大腸止血・狭窄療法.日本消化器内視鏡学会(監):消化器内視鏡ハンドブック,pp 371-378,日本メディカルセンター,2012
3)Suzuki T, et al:Clinical utility of double-balloon enteroscopy for small intestinal bleeding. Dig Dis Sci 52:1914-1918, 2007
掲載誌情報