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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻6号

2017年05月発行

特集 プライマリ・ケア医のための消化器症候学

便通異常

便秘—「薬を飲んでも出ません」

著者: 水上健1

所属機関: 1久里浜医療センター内視鏡健診センター

ページ範囲:P.906 - P.910

文献概要

Point
◎大腸や周囲臓器の器質的疾患を完全に除外せよ.
◎内分泌・代謝・神経疾患からの症候性便秘を見逃すな.
◎併存疾患がある場合は,内服薬の把握と薬剤性便秘を検討せよ.
◎上記3つが否定されたら食事・生活習慣の改善を指導し,浸透圧性下剤で便性状をコントロールして,朝食後の排便習慣で自己排便を目指す.
◎刺激性下剤や浣腸は,腹部膨満や腹部違和感を目安に適宜使用する.長期連用は「弛緩性便秘」の主因である.

参考文献

1)三浦総一郎,他:便秘の病因,病態.日比紀文,吉岡政洋(編):便秘の薬物療法,pp 3-8,協和企画,2007
2)O'Donnell LJ, et al:Detection of pseudodiarrhoea by simple clinical assessment of intestinal transit rate. BMJ 300:439-440, 1990
3)Lindberg G, et al:World Gastroenterology Organisation global guideline;Constipation-a global perspective. J Clin Gastroenterol 45:483-487, 2011
1)Lacy BE, et al:Bowel disorders. Gastroenterology 150:1393-1407, 2016
2)中島 淳(編):誰も教えてくれなかった慢性便秘の診かた.medicina 53:1308-1437, 2016
3)水上 健:目で見る便秘の病態と治療─子供から大人まで.臨牀と研究93:1262-1270, 2016
4)中島 淳(編):臨床医のための慢性便秘マネジメントの必須知識,医薬ジャーナル社,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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