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文献詳細

雑誌文献

medicina54巻6号

2017年05月発行

文献概要

特集 プライマリ・ケア医のための消化器症候学 そのほかの消化器関連症状

肛門病変—「排便時に出血します」「お尻が痛みます」

著者: 徳永行彦1 佐々木宏和1

所属機関: 1京都逓信病院外科

ページ範囲:P.922 - P.925

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Point
◎肛門病変は外来診療でよくみられ,主訴は出血,疼痛,腫脹,搔痒である.
◎出血や脱出を主訴とする場合は内痔核主体の痔核が,疼痛を主訴とする場合は血栓性外痔核や嵌頓痔核が多い.痔瘻や肛門周囲膿瘍では腫脹,疼痛や排膿を主訴とする.
◎内科医ができる対応として,生活・排便習慣の指導,Goligher分類Ⅰ・Ⅱ度の痔核と裂肛に対する保存的療法がある.
◎Goligher分類Ⅲ度以上の痔核,肛門狭窄などを伴う裂肛,肛門周囲膿瘍,痔瘻,直腸脱は外科的療法の適応で,専門医に紹介することを勧める.

参考文献

1)岩垂純一,他:実地医家のための肛門疾患診療プラクティス(改訂第2版),永井書店,2007
2)徳永行彦,他:結紮切除術と比較した痔核低侵襲性治療(ALTA,PPH)の検討.日臨外会誌70:354-357, 2009
3)竹馬 彰,他:痔瘻の手術療法─手術適応も含めて.臨床外科63:209-218, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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