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書評
—徳田安春 編—症候別—“見逃してはならない疾患”の除外ポイント—The診断エラー学
著者: 小泉俊三1
所属機関: 1東光会七条診療所
ページ範囲:P.1524 - P.1524
文献購入ページに移動 近年,改めて診断学への関心が高まっている.解説書の多くは臨床疫学やEBMを背景に合理的推論を推奨しているが,著名な臨床教育家の手によるパール集の人気も高い.
本書の基となったのは『JIM』誌(現『総合診療』誌)の特集である.数ある“実践的”診断学書の中でも,“見逃し”に焦点を当てている点に特に注目したい.本書の各項は,“見逃してはならない疾患のリスト”に始まり,各疾患の“除外ポイント”へと続く.なかでもユニークなのは,“見逃すとどの程度危険か?”の一項である.診察を始める前にこの項に目を通すことによって読者の皆さんも身が引き締まる思いをされるに違いない.研修指導医としては,各診察室に本書を1冊ずつ常備し,研修医が患者の診療を終了する前に,症状ごとに記載されているこの項に必ず目を通すことをルールとするのも一案であろう.
本書の基となったのは『JIM』誌(現『総合診療』誌)の特集である.数ある“実践的”診断学書の中でも,“見逃し”に焦点を当てている点に特に注目したい.本書の各項は,“見逃してはならない疾患のリスト”に始まり,各疾患の“除外ポイント”へと続く.なかでもユニークなのは,“見逃すとどの程度危険か?”の一項である.診察を始める前にこの項に目を通すことによって読者の皆さんも身が引き締まる思いをされるに違いない.研修指導医としては,各診察室に本書を1冊ずつ常備し,研修医が患者の診療を終了する前に,症状ごとに記載されているこの項に必ず目を通すことをルールとするのも一案であろう.
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