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特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる 気管支喘息・COPDの初期診断はこうすべき
血液検査や呼吸機能検査,喀痰検査の最初の一歩
著者: 桂秀樹1
所属機関: 1東京女子医科大学八千代医療センター呼吸器内科
ページ範囲:P.33 - P.37
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◎スパイロメトリーはCOPDの診断には必須の検査であり,気管支拡張薬吸入後の1秒率が70%未満であれば,気流閉塞ありと判断する.
◎慢性期の進行したCOPDやCOPD増悪では,治療方針決定のために,高炭酸ガス血症の有無を確認するため動脈血ガスを実施することが望ましい.
◎喀痰好酸球数,末梢血好酸球は,吸入ステロイドの有効性や増悪リスクの予測因子になりうる可能性が示唆されているが,今後のさらなる検討が必要である.
◎スパイロメトリーはCOPDの診断には必須の検査であり,気管支拡張薬吸入後の1秒率が70%未満であれば,気流閉塞ありと判断する.
◎慢性期の進行したCOPDやCOPD増悪では,治療方針決定のために,高炭酸ガス血症の有無を確認するため動脈血ガスを実施することが望ましい.
◎喀痰好酸球数,末梢血好酸球は,吸入ステロイドの有効性や増悪リスクの予測因子になりうる可能性が示唆されているが,今後のさらなる検討が必要である.
参考文献
1)Global strategy for the diagnosis, management, and prevention of chronic obstructive pulmonary disease, 2017 report http://www.goldcopd.org/(2017年10月31日閲覧)
2)日本呼吸器学会COPDガイドライン第4版作成委員会(編):COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版,メディカルレビュー社,2013
3)日本COPD対策推進会議:COPD診療のエッセンス2014年版 http://dl.med.or.jp/dl-med/nonsmoke/copd_essence2014_page.pdf(2017年10月31日閲覧)
4)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):臨床呼吸機能検査,第7版,メディカルレビュー社,2008
5)日本COPD対策推進会議:COPD診療のエッセンス2014年版.「補足解説」 http://dl.med.or.jp/dl-med/nonsmoke/copd_essence2014_hosoku.pdf(2017年10月31日閲覧)
6)日本呼吸器学会喘息とCOPDオーバーラップ(Asthma and COPD Overlap:ACO)診断と治療の手引き2018作成委員会:喘息とCOPDオーバーラップ(Asthma and COPD Overlap:ACO)診断と治療の手引き2018,メディカルレビュー社,2017
7)Roche N, et al:Blood eosinophils and response to maintenance chronic obstructive pulmonary disease treatment. Data from the FLAME trial. Am J Respir Crit Care Med 195:1189-1197, 2017
8)高梨信吾,林 彰仁:合併症のある患者と呼吸器病─循環器病患者,永井良三(監),萩原弘一,他(編):呼吸器研修ノート,診断と治療社,2011
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