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文献詳細

雑誌文献

medicina55巻1号

2018年01月発行

文献概要

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる 気管支喘息・COPDの類縁疾患─どう鑑別し,対応するか

アトピー咳嗽

著者: 西耕一1 大倉徳幸2 藤村政樹3

所属機関: 1石川県立中央病院呼吸器内科 2金沢大学附属病院呼吸器内科 3国立病院機構七尾病院

ページ範囲:P.72 - P.76

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Point
◎アトピー咳嗽は咳喘息とともに遷延性慢性乾性咳嗽をきたす最も頻度の高いアレルギー疾患の1つである.
◎アトピー咳嗽は咳喘息と異なり,メサコリンによる気管支平滑筋収縮に対する咳反応は亢進しないが,カプサイシン咳感受性が亢進する.
◎アトピー咳嗽は咳喘息と異なり,β2刺激薬やロイコトリエン受容体拮抗薬は無効であるが,ヒスタミンH1受容体拮抗薬は有効である.
◎アトピー咳嗽は咳喘息と異なり,喘息に移行しない.

参考文献

1)藤村政樹:アトピー素因を有する咳嗽患者の臨床像─いわゆるアレルギー性気管支炎.アレルギーの臨床9:66-69, 1989
2)咳嗽の発生機序.日本呼吸器学会咳嗽に関するガイドライン第2版作成委員会(編):咳嗽に関するガイドライン,第2版,pp 4-6,日本呼吸器学会,2012
3)Fujimura M, et al:Cough receptor sensitivity and bronchial responsiveness in patients with only chronic nonproductive cough;In view of effect of bronchodilator therapy. J Asthma 31:463-472, 1994
4)Ohkura N, et al:Heightened cough response to bronchoconstriction in cogh variant asthma. Respirology 17:964-968, 2012
5)遷延性咳嗽と慢性咳嗽.日本呼吸器学会咳嗽に関するガイドライン作成委員会(編):咳嗽に関するガイドライン,pp 38-59,日本呼吸器学会,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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