medicina55巻12号

2018年11月発行

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ 基本事項

「ちょいあて」前に—エコーの準備と使い方

著者： 西田睦¹²

所属機関： ¹北海道大学病院検査・輸血部 ²北海道大学病院超音波センター

ページ範囲：P.1906 - P.1912

Point
◎超音波装置は，診たい部位にプローブをあてるだけで体の中が見える．
◎画像のオリエンテーションは，縦走査では被検者の頭部が画面の左に，横走査では被検者の右側が画面の左になるようにする（CT断面と同様）．
◎臓器・領域に応じて，最適なプローブとプリセットを選択する．
◎鮮明な画像の描出には視野深度，フォーカス，ゲイン，STC（sensitivity time gain control）を適切に調整する．
◎診断推論に基づいて「ちょいあて」エコーをすることで，迅速な診断やトリアージに活用できる．

参考文献

1）日本超音波検査学会：超音波診断装置のメンテナンス　http://www.jss.org/committee/standard/04.html（最終アクセス：2018年8月1日）

2）日本超音波医学会：機器及び安全に関する委員会　https://www.jsum.or.jp/committee/uesc/materials.html（最終アクセス：2018年8月1日）

3）日本超音波検査学会：腹部・心臓超音波検査における身体負担の少ない検査方法　http://www.jss.org/committee/educational_movie/anzen/hukubu.html（最終アクセス：2018年8月1日）

4）西田　睦：超音波検査の原理・検査法・検査時の注意点とピットフォール．検査と技術37：495-503, 2009

5）西田　睦：超音波検査．検査と技術37：697-706, 2009

6）Solomon SD, Saldana F：Point-of-care ultrasound in medical education─stop listening and look. N Engl J Med 370：1083-1085, 2014

7）西田　睦，他：超音波走査法の基礎─IVRに適した装置設定とスキャン法．IVR会誌27：12-19, 2012

8）Bates JA：Optimizing the Diagnostic Information. Abdominal Ultrasound；How, Why, and When（2nd ed）, pp 1-15, Churchill Livingstone/Elsevier, Philadelphia, 2004