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文献詳細

雑誌文献

medicina55巻13号

2018年12月発行

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

治療—慢性心不全 〔収縮能が低下している心不全(HFrEF)〕

利尿薬

著者: 末永祐哉12

所属機関: 1順天堂大学循環器内科 2順天堂大学大学院医学研究科心血管睡眠呼吸医学講座

ページ範囲:P.2202 - P.2204

文献概要

Point
◎ループ利尿薬は心不全患者における体液貯留の治療として有効である.種類によってそれぞれ特徴があるが,その明確な使い分けについては,はっきりとわかっていない.
◎その一方,ループ利尿薬に対する抵抗性を示すサブグループが一定数存在することがわかっているが,その定義・治療法に関しては,病態生理がいまだ不明な部分が多いことからはっきりしていない.
◎わが国において心不全に対して使用できるトルバプタンは,腎不全合併心不全患者に対して安全にうっ血を解除できることがいくつかの研究で示唆されているが,その長期的な有効性に関しては今後の研究結果が待たれる.

参考文献

1)筒井裕之,他(編):急性・慢性心不全診療ガイドライン2017年改訂版,日本循環器学会/日本心不全学会,2017 http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2017_tsutsui_h.pdf(2018年9月閲覧)
2)Masuyama T, et al:Superiority of long-acting to short-acting loop diuretics in the treatment of congestive heart failure. Circ J 76:833-842, 2012
3)Mebazaa A, et al:The impact of early standard therapy on dyspnoea in patients with acute heart failure;The URGENT-dyspnoea study. Eur Heart J 31:832-841, 2010
4)ter Maaten JM, et al:Diuretic response in acute heart failure-pathophysiology, evaluation, and therapy. Nat Rev Cardiol 12:184-192, 2015
5)Matsue Y, et al:Clinical effectiveness of tolvaptan in patients with acute heart failure and renal dysfunction. J Card Fail 22:423-432, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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