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特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで 治療—慢性心不全 〔収縮能が保持されている心不全(HFpEF)〕
収縮能が保持されている心不全(HFpEF)の治療
著者: 絹川真太郎1
所属機関: 1北海道大学大学院医学研究院循環病態内科学教室
ページ範囲:P.2216 - P.2219
文献購入ページに移動◎左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)の予後改善効果が示された神経体液性因子抑制薬をはじめとして,現在心不全に使用されている薬剤には左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の生命予後を改善するエビデンスはないため,個別の症例に応じて治療戦略を考える必要がある.
◎HFpEF症例では,基礎心疾患や合併症の治療・予防が重要であり,特に利尿薬を用いたうっ血の管理や高血圧治療が治療の中心となる.
◎適切に処方された運動療法は,HFrEF症例だけでなく,HFpEF症例でも運動耐容能を改善することが知られており,有用な治療法である.
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