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特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで 治療—不整脈合併心不全
植込型除細動器(ICD)—致死性不整脈合併時のICDの適応とその合併症
著者: 鈴木誠1
所属機関: 1横浜南共済病院循環器内科
ページ範囲:P.2230 - P.2232
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◎植込み型除細動器(ICD)はペースメーカに比較し大きく,特に,高齢心不全患者に植込む場合は,術後の感染リスクを低減するように工夫する.
◎慢性心不全の死因の約40%が突然死であり,その割合は重症のNYHA分類 Ⅳ(約30%)に比較して,軽症のNYHA分類 Ⅱ,Ⅲで50〜60%と非常に高いことが報告されている.
◎虚血性心疾患による突然死の二次予防にICDは有効だが,拡張型心筋症では集積データが少なく,その有効性はいまだはっきりしていないため,植込み後も慎重な経過観察が必要である.
◎非致死性不整脈(心房細動など)による不適切作動(ショック治療)は予後を悪化させるため,その回避が重要である.
◎植込み型除細動器(ICD)はペースメーカに比較し大きく,特に,高齢心不全患者に植込む場合は,術後の感染リスクを低減するように工夫する.
◎慢性心不全の死因の約40%が突然死であり,その割合は重症のNYHA分類 Ⅳ(約30%)に比較して,軽症のNYHA分類 Ⅱ,Ⅲで50〜60%と非常に高いことが報告されている.
◎虚血性心疾患による突然死の二次予防にICDは有効だが,拡張型心筋症では集積データが少なく,その有効性はいまだはっきりしていないため,植込み後も慎重な経過観察が必要である.
◎非致死性不整脈(心房細動など)による不適切作動(ショック治療)は予後を悪化させるため,その回避が重要である.
参考文献
1)Moss AJ, et al:Prophylactic implantation of a defibrillator in patients with myocardial infarction and reduced ejection fraction. N Engl J Med 346:877-883, 2002
2)Connolly SJ, et al:Meta-analysis of the implantable cardioverter defibrillator secondary prevention trials. AVID, CASH and CIDS studies. Antiarrhythmics vs Implantable Defibrillator study. Cardiac Arrest Study Hamburg. Canadian Implantable Defibrillator Study. Eur Heart J 21:2071-2078, 2000
3)Mitchell LB:Clinical trials of antiarrhythmic drugs in patients with sustained ventricular tachyarrhythmias. Curr Opin Cardiol 12:33-40, 1997
4)van Rees JB, et al:Inappropriate implantable cardioverter-defibrillator shocks;Incidence, predictors, and impact on mortality. J Am Coll Cardiol 57:556-562, 2011
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