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特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方
扉
著者: 平岡栄治1
所属機関: 1東京ベイ・浦安市川医療センター総合内科
ページ範囲:P.361 - P.361
文献購入ページに移動 皆様もご存じの通り,日本ではどの国も経験したことのない未曽有の高齢社会となってきている.高齢者は多数の疾患を合併していることが多い.例えば,「COPD,糖尿病,高血圧,胃がんの既往がある認知症患者が心房細動を発症」といった症例にもよく遭遇する.こういった多疾患罹患患者を臓器横断的に外来診療する知識・スキルを持った総合内科医が今後ますます必要である.同じ患者が消化管出血に伴うtype 2心筋梗塞などで入院した時の管理も,臓器横断的に診療する「病院総合内科医」(hospitalist)が必要になってきている.
厚生労働省による平成28年の死亡数に関する報告1)では,循環器疾患死亡数33.9万人,心疾患死亡数19.7万人(急性心筋梗塞3.5万人,心不全7.3万人)であり,平成26年の患者数に関する報告2)では,循環器疾患入院患者数24万人,外来患者数93万人である.循環器疾患のなかで,とりわけcommonとも言える心房細動患者数は,学会ガイドライン3)にまとめられた報告によると約71万人(2005年データ)とされる3).循環器専門医数は約1.3万人とされるが4),とてもすべての循環器患者を専門医だけでケアするのは不可能であろう.われわれ総合内科医も力をつけ,循環器専門医と協力し循環器疾患診療を行うことが今後ますます求められる.
厚生労働省による平成28年の死亡数に関する報告1)では,循環器疾患死亡数33.9万人,心疾患死亡数19.7万人(急性心筋梗塞3.5万人,心不全7.3万人)であり,平成26年の患者数に関する報告2)では,循環器疾患入院患者数24万人,外来患者数93万人である.循環器疾患のなかで,とりわけcommonとも言える心房細動患者数は,学会ガイドライン3)にまとめられた報告によると約71万人(2005年データ)とされる3).循環器専門医数は約1.3万人とされるが4),とてもすべての循環器患者を専門医だけでケアするのは不可能であろう.われわれ総合内科医も力をつけ,循環器専門医と協力し循環器疾患診療を行うことが今後ますます求められる.
参考文献
1)平成28年人口動態統計月報年計(概数の概況)─死因簡単分類別にみた性別死亡数・死亡率,厚生労働省,2017 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei15/dl/11_h7.pdf(2018年1月13日閲覧)
2)平成26年(2014)患者調査の概況─疾患別患者数,厚生労働省,2015 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/dl/01.pdf(2018年1月13日閲覧)
3)井上 博:心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版),日本循環器学会,2013
4)日本専門医制評価・認定機構─専門医の現在数(2013年8月現在) http://www.japan-senmon-i.jp/hyouka-nintei/data/(2018年1月13日閲覧)
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