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文献詳細

雑誌文献

medicina55巻3号

2018年03月発行

文献概要

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方 不整脈患者に使用する薬

急に始まった動悸で救急外来を受診した患者がQRS幅の狭いリズム整の頻脈でした.どうしたらよいですか?

著者: 里見和浩1

所属機関: 1東京医科大学病院不整脈センター

ページ範囲:P.456 - P.458

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Question 1
QRS幅の狭いリズム整の頻脈性不整脈の鑑別には,どういうものがありますか?
 narrow QRS頻拍は,洞調律時と同様,房室伝導を順行性に興奮するQRS幅100 ms以下の頻拍であり,上室性頻拍(supraventricular tachycardia:SVT)と定義される.
 narrow QRS頻拍の形態をとるリズム整の頻拍としては,洞性頻拍,心房頻拍,心房粗動,房室回帰性頻拍(atrioventricular reentrant tachycardia:AVRT),房室結節リエントリー性頻拍(atrioventricular nodal reentrant tachycardia:AVNRT)があり,さらに,接合部頻拍が鑑別として挙がる.これらの頻拍は,いわゆる変行伝導として右脚や左脚ブロックを伴う場合には,wide QRS頻拍となることもある.SVTは,心電図上,心房興奮を反映するP波と心室興奮を示すQRSとの関係がそれぞれ異なるため,両者の関係により鑑別可能である(図1)1)

参考文献

1)Page RL, et al:2015 ACC/AHA/HRS guideline for the management of adult patients with supraventricular tachycardia;A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Clinical Practice Guidelines and the Heart Rhythm Society. Heart Rhythm 13:e136-e221, 2016
2)Appelboam A, et al:Postural modification to the standard Valsalva manoeuvre for emergency treatment of supraventricular tachycardias(REVERT);A randomised controlled trial. Lancet 386:1747-1753, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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