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文献詳細

雑誌文献

medicina55巻7号

2018年06月発行

文献概要

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質 カリウム異常症

TTKG(transtubular K gradient)は有用か?

著者: 門川俊明1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部医学教育統轄センター

ページ範囲:P.1020 - P.1022

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Point
◎TTKGは,腎臓における主たるK排泄のセグメントである皮質集合管におけるK分泌の指標であり,臨床において,低K血症や高K血症の鑑別診断に有用とされてきた.
◎しかし,髄質集合管で大量の尿素が再吸収されており,TTKGの計算の前提が成立しないことが明らかになり,TTKG提唱者であるHalperinがTTKGは使わないようにと述べた.
◎TTKGの代わりに,24時間蓄尿によるK排泄量かスポット尿のK/Cr比を用いるが,スポット尿を用いる場合には,Kには日内変動があることに気をつける必要がある.

参考文献

. Miner Electrolyte Metab 12:226-233, 1986
2)Kamel KS, Halperin ML:Intrarenal urea recycling leads to a higher rate of renal excretion of potassium;An hypothesis with clinical implications. Curr Opin Nephrol Hypertens 20:547-554, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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