medicina55巻8号

2018年07月発行

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

血液検査値異常の考え方と紹介のタイミング

白血球数・白血球分画異常

著者： 古林勉¹

所属機関： ¹京都府立医科大学血液内科学

ページ範囲：P.1226 - P.1229

文献概要

Point
◎白血球数異常の鑑別診断には，血液塗沫標本での目視法による白血球分類が重要である．
◎急性の好中球減少症はウイルス感染や薬剤によるものが多く，感染症（発熱性好中球減少症）に注意が必要である．
◎末梢血中に芽球や異常細胞を認めた場合は，早急に血液専門医へ紹介すべきである．
◎白血球増加症では，増加している白血球分画や他の血球の増加あるいは減少の有無により原因疾患の鑑別を行う．

参考文献

1）日本臨床腫瘍学会（編）：発熱性好中球減少症（FN）診療ガイドライン，第1版，南江堂，2012

2）Weick JK, et al：Leukoerythroblastosis. Diagnostic and prognostic significance. Mayo Clin Proc 49：110-113, 1974

3）Chusid MJ, et al：The hypereosinophilic syndrome；Analysis of fourteen cases with review of the literature. Medicine（Baltimore）54：1-27, 1975