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文献詳細

雑誌文献

medicina55巻9号

2018年08月発行

文献概要

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール 消化器系の症候

肝疾患の“一歩進んだ”身体所見

著者: 片平雅大1 中路聡2 小林健二3

所属機関: 1亀田総合病院総合内科 2亀田総合病院消化器内科 3亀田京橋クリニック消化器内科

ページ範囲:P.1372 - P.1377

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Point
◎黄疸の多くはビリルビン値が2.5〜3mg/dLを超えると認識できることが多く,暗い場所や白熱灯下での見落としに注意する.
◎腹水の有無の評価として,移動性濁音や波動の身体所見を覚える.
◎肝硬変を示唆する有用な身体所見として,クモ状血管腫,手掌紅斑,女性化乳房,腹部静脈怒張などがある.
◎羽ばたき振戦は,固定的な姿勢を保持できないために生じる唐突な不随意運動であり,肝疾患以外でも見られる.
◎肝臓の打診と触診の一般的な方法は覚えたほうがよいが,身体所見から肝臓のサイズを正確に予見することは難しい.

参考文献

1)Hung OL, et al:Evaluation of the physician's ability to recognize the presence or absence of anemia, fever, and jaundice. Acad Emerg Med 7:146-156, 2000
2)竹本 毅(訳):JAMA版 論理的診察の技術,日経BP社,2010
3)柴田寿彦,長田芳幸(訳):マクギーの身体診断学(改訂第2版),診断と治療社,2014
4)須藤 博,他(監訳):サパイラ─身体診察のアートとサイエンス,医学書院,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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