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書評
—篠原幸人 監修 永山正雄,濱田潤一,三宅康史 編—神経救急・集中治療ハンドブック—Critical Care Neurology 第2版
著者: 野々木宏1
所属機関: 1静岡県立総合病院集中治療センター
ページ範囲:P.1441 - P.1441
文献購入ページに移動 本書の初版は2006年に出版された.約10年ぶりの待ちに待った,満を持した改訂といえる.
日本蘇生協議会(JRC)が国際蘇生連絡委員会(ILCOR)に加盟を果たしたのが2006年である.JRCはILCORへ国際コンセンサス(CoSTR)作成者を多数派遣し,2011年に「JRC蘇生ガイドライン2010」を,2016年に「JRC蘇生ガイドライン2015」を出版することができた.「JRC蘇生ガイドライン2010」の画期的なことの一つは,CoSTRでは心肺再開後集中治療で取り上げているのみの「神経蘇生」の章を含むことである.これは本書の初版のメンバーの力によるところが大きいと思われる.さらに「JRC蘇生ガイドライン2015」では脳を含む全神経系を対象とするため「神経蘇生」から「脳神経蘇生」へと章名が改められた.救急蘇生領域の集中治療ケアには,脳卒中のみならず全神経系への取り組みが必須であることが,監修者の篠原幸人先生が本書の第1章の冒頭で強調されていることでよく理解できる.
日本蘇生協議会(JRC)が国際蘇生連絡委員会(ILCOR)に加盟を果たしたのが2006年である.JRCはILCORへ国際コンセンサス(CoSTR)作成者を多数派遣し,2011年に「JRC蘇生ガイドライン2010」を,2016年に「JRC蘇生ガイドライン2015」を出版することができた.「JRC蘇生ガイドライン2010」の画期的なことの一つは,CoSTRでは心肺再開後集中治療で取り上げているのみの「神経蘇生」の章を含むことである.これは本書の初版のメンバーの力によるところが大きいと思われる.さらに「JRC蘇生ガイドライン2015」では脳を含む全神経系を対象とするため「神経蘇生」から「脳神経蘇生」へと章名が改められた.救急蘇生領域の集中治療ケアには,脳卒中のみならず全神経系への取り組みが必須であることが,監修者の篠原幸人先生が本書の第1章の冒頭で強調されていることでよく理解できる.
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