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文献詳細

雑誌文献

medicina56巻10号

2019年09月発行

文献概要

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療 総論(入門編)

代謝性疾患と腹痛

著者: 田中拓1

所属機関: 1川崎市立多摩病院救急災害医療センター

ページ範囲:P.1604 - P.1606

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Question
代謝性疾患が原因で起きる腹痛はどのようなものがありますか?どういう状況で疑うべきですか?
A.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA),アルコール性ケトアシドーシス(AKA),急性間欠性ポルフィリン症,急性副腎不全などの代謝性疾患でも腹痛をきたす.いずれも腹腔内臓器の器質的疾患(腸閉塞や虫垂炎,急性膵炎,胆囊炎など)が除外され,各々の特徴である所見(後述)を認めた際に疑う.これらの疾患は疑わなければ想起できないこともあり,鑑別疾患として常に考慮する必要がある.

参考文献

1)Umpierrez G:Abdominal pain in patients with hyperglycemic crisis. J Crit Care 17:63-67, 2002
2)Howard RD, Bokahari SRA:Alcoholic ketoacidosis(AKA)Updated 2019 Apr 1. StatPearls. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK430922/(2019年6月閲覧)
3)Stolzel U, et al:Clinical guide and update on porphyrias. Gastroenterology, 2019[Epub ahead of print]
4)柳瀬敏彦:急性副腎不全(副腎クリーゼ).日内会誌105:640-646, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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