文献詳細
書評
—本田孝行 著—検査値を読むトレーニング—ルーチン検査でここまでわかる フリーアクセス
著者: 山田俊幸1
所属機関: 1自治医大・臨床検査医学
ページ範囲:P.1647 - P.1647
文献概要
さて,conferenceの進め方には大きく2通りある.オーソドックスな方法は,基本検査データを提示し(ワンポイントでも時系列でもよい),個々の検査につき,正常でも異常でも型どおりに解釈し,総合して病態を推測し,必要な2次検査を挙げ,その結果を提示し,最終病態診断に至るというものである.評者はこの方式を実践している.もう一つは著者が実践している「信州大学方式」で,基本検査データの時系列を示し,「栄養状態」「細菌感染」など代表的病態それぞれにつき,対応する検査データを基に評価するもので,病態指向型であり,ダイナミックに病態の変化を検討するという,ある種,臨床的・実際的なものである.本書には,それら代表的な病態が網羅されており,病態に関連した検査値の理解を深めるのに大変役立つものと思われる.
掲載誌情報