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文献詳細

雑誌文献

medicina56巻12号

2019年11月発行

文献概要

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴 誤った使い方をされやすい検査

インフルエンザ迅速抗原検査—“3人に1人は偽陰性”をどう考えるか

著者: 岸田直樹1

所属機関: 1

ページ範囲:P.1974 - P.1977

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Point
◎インフルエンザ流行シーズンは,インフルエンザ迅速抗原検査を適切に使わないと感染症の誤診も流行る.
◎検査会社のパンフレットは製薬会社のパンフレットと同じと考える.検査会社が提示する感度・特異度と臨床研究の結果は乖離しやすい.
◎「発熱患者全例にルーチンで検査をし,陽性なら抗インフルエンザ薬,陰性なら抗菌薬」という自動販売機のような診療は,“physicianoid(医者もどき)”と言われる.
◎インフルエンザ診療においては,迅速抗原検査をしないという選択肢を常に考える(同時に,抗インフルエンザ薬を処方しないという選択肢も常に考える)

参考文献

1)Fiore AE, et al:Antiviral agents for the treatment and chemoprophylaxis of influenza;Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices(ACIP). MMWR Recomm Rep 60:1-24, 2011
2)Chartrand C, et al:Accuracy of rapid influenza diagnostic tests;A meta-analysis. Ann Intern Med 156:500-511, 2012
3)Steininger C, et al:Near-patient assays for diagnosis of influenza virus infection in adult patients. Clin Microbiol Infect 15:267-273, 2009
4)岸田直樹:間違いだらけ! インフルの正しい「怖がり方」—「検査もしないし薬ものまない」という選択肢.東洋経済オンライン,2016 http://toyokeizai.net/articles/-/147605(2019年9月閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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