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特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴 誤った解釈をされやすい検査
やってはいけない“とりあえずIGRA”
著者: 倉原優1
所属機関: 1近畿中央呼吸器センター呼吸器内科
ページ範囲:P.2011 - P.2014
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◎インターフェロン-γ遊離試験(IGRA)は結核の「感染」を診断する検査であり,「発病」を証明するものではない.
◎結核既感染率は加齢とともに上昇していくため,高齢者ではIGRAが陽性になりやすいが,高齢になるほど細胞性免疫が低下し偽陰性にもなりやすい.
◎生来健康な若年者に対するIGRAは,結核診断においてきわめて有用である.
◎インターフェロン-γ遊離試験(IGRA)は結核の「感染」を診断する検査であり,「発病」を証明するものではない.
◎結核既感染率は加齢とともに上昇していくため,高齢者ではIGRAが陽性になりやすいが,高齢になるほど細胞性免疫が低下し偽陰性にもなりやすい.
◎生来健康な若年者に対するIGRAは,結核診断においてきわめて有用である.
参考文献
1)大森正子:結核既感染者数の推計.結核予防会 結核研究所 疫学情報センター,2009 http://www.jata.or.jp/rit/ekigaku/(2019年5月閲覧)
2)日本結核病学会予防委員会:インターフェロンγ遊離試験使用指針.結核89:717-725, 2014
3)Jung JY, et al:Questionable role of interferon-γ assays for smear-negative pulmonary TB in immunocompromised patients. J Infect 64:188-196, 2012
4)Kurahara Y, et al:Kikuchi-Fujimoto disease mimicking tuberculous lymphadenitis. Intern Med 51:1927-1930, 2012
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